多くの人が、「理想の睡眠時間は何時間が良いのか?」「理想の睡眠は、何時に寝て、何時に起きるのが良いのか?」と、睡眠は時間が重要だと、間違ったことを考えています。
さらには「睡眠負債」とい言葉が代表するように「自分は睡眠時間が不足しているから、もっと寝る時間を確保したい…」と考えたり、「熟睡=深い睡眠」と捉え「深い睡眠が良い睡眠だ」と間違った知識を植え付けられ、睡眠アプリを見て、必死に深い睡眠時間を伸ばそうとしたりしている人も頻繁に目にします。
なぜ、ホットミルクは睡眠に効果的ではないのか?
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他にも「たくさん寝たのに疲れがとれないのは、寝具のせいだ」と考え、枕を変えたり、寝巻きを変えたり、敷布団やマットレスを変えたり…必死に寝具を購入する人も頻繁に目にします。
しまいには…眠れないときに眠気を誘おうとしたり、少しでも深く眠ろうとしたりして「寝る前にホットミルク」を飲む人は、驚くくらい多くいます。中には「アルコール」が眠気を誘うと間違った知識を植え付けられ、「寝酒」をしてしまう人もいます。
他にも、日中の眠気から開放されるために「昼寝」をする人もいて、「昼寝は何分が良いのか?」という論争が繰り広げられるときもあります。
「20分が最も効率的だ…」「昼寝の前にコーヒーでカフェインを摂ると良い…」「横にならず、机にうつ伏せ状態で眠るのが良い…」などなど、どれも科学的根拠の乏しい話ばかりが、繰り広げられています。
睡眠の正しい知識を習得する方法
このように「睡眠に関する正しい知識」を習得している人は、ほとんどいません。もちろん…正しい知識を習得していないのですから「睡眠に関する正しい行動」をしている人も、ほとんどいません。
そのような人たちは、いつも「睡眠に悩み」を抱え、夜間寝ているときに目が覚めて困ったり…日中眠気を感じて困ったり…と、睡眠時間だけでなく、質や睡眠が関係していると思われる身体の不調に、いつも悩まされているのでしょう。
私たちの多くが「睡眠」の知識に関して、不十分であり、その結果が心身の健康に影響を及ぼしてしまう、その理由は何でしょうか?
「理想の睡眠時間は何時間が良いのか?」と、その理想を探し続け、しまいには「睡眠時間をもっと確保したい!」「深い眠りを長くしたい!」と「時間や深さ」にこだわるなど、誤った考え方をする人がいるのはなぜでしょうか。
これらの問に対する答えは明らかです。厚生労働省の運営する「e-ヘルスネット」によって、この理由が明らかにされました。
厚生労働省運営『e-ヘルスネット』
多くの人が睡眠に関して間違った知識を入れてしまい、「時間や深さ」にこだわってしまうのは、あなたのせいではありません。
悪いのは、知らないうちに…あなたに間違った睡眠に関する常識を刷り込んだ彼らです。
睡眠の不都合な真実
どのような常識も、情報を繰り返し受けるうちに刷り込まれ、形成さます。残念なことに「睡眠」について正しい知識を学ぶことは、ほぼ皆無に等しいのが現実です。例えば、義務教育の強化に、そのようなものはありません。最も近い分野である、保健体育の中でさえありません。
だから、医学的根拠も…科学的根拠も…不確かなものにも関わらず「理想の睡眠時間は何時間か?」「睡眠時間は長いほうが良い」「睡眠は深いほうが良い」など、時間と深さに関する迷信に近い情報が世の中には溢れ、何度も目にするうちに…本当は間違っているにも関わらず…それが正しい情報だと錯覚していまいます。
中には、下記のような調査結果を出して「世界的に見て、日本人の睡眠時間は短い!」と睡眠時間の短さが問題であるかのように強調する人たちもいます。
他にも、このように「理想的な睡眠時間」と「実際の睡眠時間」のギャップを出しているものもあります。
さらには、以下のような調査結果をもとに他にも、このように「理想的な睡眠時間」と「実際の睡眠時間」のギャップを出しているものもあります。
加えて、同じ調査の中に、年代ごとの時系列比較をして「睡眠時間が年々減少している」と強調するものもあります。
つまり、私たちは気が付かないうちに、このような情報をシャワーのように浴び続けてしまっています。それにより、「睡眠は時間が大切だ!」「時間が短いのは良くない!」「理想の時間は○時間だ!」と、彼らに刷り込まれてしまい、間違った睡眠の知識で行動してしまうのでしょう。
もちろん、短すぎるのも心身には好ましくないでしょう。しかし、彼らが「なぜ、短いのがいけないのか?」を医学的に…科学的に…説明することは、ほとんどありません。
むしろ、彼らは「長いほうが良い」という多くの人の間違った睡眠の知識を利用して、あたかも自分たちがいけないことをしているかのように思い込ませているのでしょう。
彼らの中には、理想の睡眠時を何時間と設定し、それとの差異を強調して、私たちの問題意識を「睡眠時間」に傾けようとしている人たちもいます。
もちろん、あまりに睡眠時間が短ければ、それは問題だと思います。ですが、それに反論するかのように、国民の健康を最も考え、データを蓄積している組織の厚生労働省は、、、
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